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2018年 12月 22日 はじめての心理学
みなさんこんにちは!!担任助手の大井田です!
久しぶりに、我が家の猫登場!!
早速本題に入ります。
今日は「心理学」について話したいと思います。
まず、はじめに、ブログのバナーにも書いてあるように、僕は、
上智大学 総合人間科学部 心理学科 に通っています。
今回は2年間、心理学を学んできた経験を生かして、心理学の魅力を伝えたいと思います!
まず皆さん 心理学についてどのようなイメージをお持ちでしょうか?
例えば僕が他の学部の人に「心理学科です。」と言うと、
「え?人の心とか読めるの??」と言われることが多いです笑
皆さんの心理学に対するイメージもそのような感じなのではないでしょうか?
正直、学問としての心理学は少し違います。
えーそいうなのか、と残念がる必要はありません。
心理学、めちゃくちゃ面白いです。
※あくまで個人の感想です。
今回は、
「心理学」に少し興味がある人、
「心理学科」を目指している人、
志望校が決まっていない人、、、
もしくは、全く興味のない人でも!!
そんな人たちに、心理学の魅力が伝えられれば、いいと思います!!
まず、そもそも、心理学って 文系? 理系?
と気になる人もいますが、
一言で言えば、「文系」です!!
しかし、理系でも行けないことはないです!
ちなみに僕は高校生の時、理系クラスでした。
荒川担任助手も理系から今の筑波大心理に進学しています!
実は心理学部、心理学科は文系からも理系からも入れるような仕組みになっていることが多いです。MARCHなどでは、英語、国語+選択科目 (数学or社会科目)でした。一部の国公立や早稲田などは、はっきりと「理系受験型」「文系受験型」などと明示されていました。
しかも、入学してからは、統計学をやったり、文系の中で唯一(?)実験があったり、この後詳しく話ますが、医学っぽいこと、脳科学っぽいことも扱ったりと、理系っぽいこともたくさんやります。
教授に聞いた話だと、アメリカでは、心理学は「理系」に分類されているそうです!
(しかし、今の日本の受験制度だと、心理学部学科を目指したい人は、文系からの方が、明らかに入りやすいことは確かです。理系からだと険しい道のりになるとは思います笑)
では、心理学について詳しく説明していきたいと思います。
できるだけリアルに伝えたいので、少し専門的な話も混ぜながら話していきます。
まず、「心理学」と言っても、様々なジャンル があります。
社会心理学、発達心理学、学習心理学、教育心理学、臨床心理学、コミュニティ心理学、老年心理学、パーソナリティ心理学、認知心理学、生理心理学、スポーツ心理学、犯罪心理学、環境心理学、環境心理学…etc.
と、正直 無限 にあります。
その中でも、大まかに4つに分けてわかりやすく、説明していきたいと思います。
1.臨床心理学系
この分野は、多くの人が「心理学」と聞いて、まず思い浮かぶ「カウンセリング」に関係している分野です。
「臨床」とは「診察・治療すること」などの意味があります。
カウンセリング以外にも、絵画療法など様々な方法を用いて、患者の治療を行います。
卒業後は、病棟で働いたり、学校でスクールカウンセラーとして働いたりします。
大学の授業では、絵画療法を使って、自分自身を検査するということもしました。
それを通して、自分自身の性格や人間性について調べ他ので、自分についてもさらに深く知る機会となりました。
2.発達心理学系
この分野をひとことで言えば、「心と体の成長、発達の過程を心理学の理論を基に研究する分野」です。
具体的な研究テーマで言えば、双子研究などがあります。
一卵性双生児、つまりDNAは100%同じ人間が、育つ環境によってどれだけ変わるのか、気になりますよね??
そんなことをするのが、発達心理学です。
他にも研究テーマはたくさんありますが、代表的にはそのようなことをする分野になります。
3.社会心理学系
僕がこの分野の授業を受けて感じた印象は「あ、心理学だ。」です。
多くの人が”心理学”と考えているものはこの分野に該当することが多いのではないでしょうか。
面白いもので言えば、「心理ゲーム」というものがあります。
例えば、「独裁者ゲーム」。
A,B 2人のプレイヤーがいます。
Aはゲームマスターに1000円受け取ります。
AはBに好きな額だけ分け与えます。
分け与えた残額はAさんのものとなります。
BはAの顔も名前も知ることはありません。
では、あなたがAだったら、Bさんにいくら分け与えますか??
実はこのゲームで「Aさんの良心」について測ることができます。
論理的に考えれば、1円も分け与えないのが「正解」であると言えるでしょう。
しかし、人間とは不思議なもので、平均的に2~300円分け与えるんですね…
では!次に、「独裁者ゲーム」を少し発展させた「最後通牒ゲーム」について紹介します。
A,B 2人のプレイヤーがいます。
Aはゲームマスターに1000円受け取ります。
AはBに好きな額だけ分け与えます。
BはAの顔も名前も知ることはありません。
ここまでは「独裁者ゲーム」と一緒です。
「最後通牒ゲーム」では、
Bさんはそれを受け取るか、受け取らないか選ぶ権利があります。
Bさんが受け取らない場合、Aさんも残額を受け取ることはできず、ゲームマスターに返すことになります。
そうなってくると話は変わってきますね。
AさんもBさんが断らないギリギリのラインを考えなければいけませんね…(?)
あなたがAだったら、Bさんにいくら分け与えますか??
そして、あなたがBさんだったらいくらまでなら、受け入れますか?
半分!せめて4割くらいもらえなきゃ断るに決まってる!!
って思う人も多いでしょう。
↑果たして本当にそれって正しい判断でしょうか…??
冷静に考えたら、1円でももらえた方が自分の利益は最大化できるのに、
「Aの配分が不公平」という理由で断るのはおかしくないですか?
実はこのゲーム、論理的な”正解”は
「Bは提示された額に関わらずAの提案を受け入れる。」なんですね。
しかし、また人間は面白いことに、1~200円程度だと断る人が多い傾向があります。
「最後通牒ゲーム」では「人は自分が損をしてでも人の不公平を罰したい」という現象が観察できるんです。
「心理ゲーム」は他にもたくさんあります!
気になった人は調べてみたりしてみてください!
少し話が逸れますが、僕が大好きなテレビドラマ「LIAR GAME (ライアーゲーム)」にはこの「心理ゲーム」の仕組みがかなり使われています。
「心理ゲーム」について学んでから、使われていることに気づきました。
例えば、ファイナルステージの「エデンの園ゲーム」では「囚人のジレンマゲーム」の概念が使われています。
そういうドラマなども、自分の興味のある分野を選ぶきっかけにしていいと、僕は思います!
今の話を聞いて、「人間って面白いな〜」「心理学って面白いな〜」って思った人は、心理学科に行っても楽しいと思います!
「だからなんだよ!!!」って思うような人は、あまり向いていないかもしれません笑
4.認知心理学系
この分野は一番理系に近いと言える分野です。
認知、つまり視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感についての研究が多いです。
それってもはや心理学なの?って思う人も多いかもしれませんが、「こころ」を扱う学問は全て「心理学」と言えるそうです。
認知心理学は脳科学っぽい分野だと僕は思っています。
トリックアートなどの目の錯覚や、記憶についての研究テーマが多いです。
ここで、勉強に少し役立つかもしれない話をすると、人間の”短期記憶”の限界は、
「7±2」と言われています。
そのため、(市外局番を除いた)電話番号も7ケタでできている、と言われています。
±2は個人差を表しています。
しかし、今から言われる単語を暗記してください!と言われて、
学校、机、椅子、黒板、上履き、下駄箱、校庭
と言われるのと、
学校、車、コンビニ、電話、風船、マンション、雲
と言われるのとでは、上の方が覚えやすいのではないでしょうか??
これは、同じ、”7” でも、7±2の単位は「個」ではなく、「チャンク」だからなのです。
「チャンク」とは簡単に言えば、「まとまり」という意味です。
つまり、何かを覚えたいときは関連付けたり、歴史の流れで覚えたりすることは科学的にもかなり有効だと言えます!
少し難しい話をしましたが、
簡単にまとめると、
脳には 7 (人によって5~9くらい) 記憶容量があります。
その記憶容量はまとめれば、複数のデータを入れられます。
いろいろ関連付けて記憶しよう!
という話でした!
いかがでしたでしょうか??
少しでも心理学に興味を持っていただけたでしょうか?
心理学は人間の面白さに気づける学問だと思っています。
さらに聞きたい!という人は、担任助手の心理学専攻の
大井田、荒川先生、大石先生にぜひ話を聞いてみてください!
1人1人違う話が聞けるはずです!!
今回僕が紹介した研究などは、僕が大学で学んで、面白い!と感じたものを紹介しているので、それぞれの分野で偏りがあるかもしれません。心理学という学問は、領域を区分しても、さらに細分化できたりする学問であるため、僕が今回紹介する内容は、あくまで、その学問の”一つの顔”だと思ってください。このブログを読んで、少しでも心理学って面白いな、面白そうだなと感じてくれる人が一人でもいてくれれば嬉しいと思っています。
それでは!
次回のブログは坂巻先生です!!お楽しみに!!