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2023年 3月 28日 東進ブログ 2023/03/27

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2023年 3月 27日 大学での勉強ってどんな感じ?~環境動態解析学編その3~

皆さんこんにちは!

月曜日担当の澤です。

 

 

さて今日は、前回予告した通り、環境動態解析学分野の実験・野外実習について簡単ではありますが紹介していきます。

個人的にかなり楽しめた授業だったので、少しでも魅力が伝えられれば嬉しいです。

 

学期中に実施された野外実験と、夏休み期間中に実施された野外実習とがあったのですが、今回は学期中の実験に絞って紹介したいと思います。もし夏休み期間中の実習内容に興味がある方がいましたら、校舎で話しかけてください。

 

 

さて、本題に入っていきましょう。

筑波大学の敷地がかなり広いということ自体は皆さんご存じかと思いますが、その中に実験林があるということは知らない人も多いのではないでしょうか。

大学中央地域より更に北側にあるのですが、人工のスギ林と、手があまり入っていない広葉樹林があります。実験はそこで行われました。

 

実験では、林内と林外に降った雨を採取し、その量や含まれる元素の解析を通して、森林やその樹種が水にどのような影響を与えているのかを調べました。

皆さんは、雨が降っているとき街路樹のそばを通ると、雨が弱くなったように感じることはありませんか?

樹木の葉や枝によって降水は遮断され、直接地表に落下する水滴は少なくなります。これを樹冠遮断と言います。この樹冠遮断量が樹種によってどの程度異なるのかについても調べました。

 

個人的に楽しかったのは、林外・林内に設置したタンクに溜まった雨水を採取した後に行った元素分析です。

私は高校で実験らしい実験をさせてもらえなかったので、雨水をフィルターに通したり、分析用の小さな瓶に移し替えたりといった作業自体がとても新鮮で楽しかったです。

履修する前はこんなに楽しいと思っていなかったので、嬉しい誤算でした。

 

大学では様々な学問に触れる機会があります。

意外なところで自分が楽しく学ぶことができる学問に出逢うことができるかは分かりません。ぜひ積極的にいろいろな授業を取ってみてください。そのときにこのブログを思い出して地球科学関連の科目を取ってくれたらなお嬉しいです。

 

 

明日のブログ担当は高木先生です。

お楽しみに!

 

2023年 3月 20日 大学での勉強ってどんな感じ?~環境動態解析学編その2~

皆さんこんにちは!

月曜日担当の澤です。

 

さて今日は、前回予告した通り、土壌の生成と元素動態について、私が学んだことをお伝えしていきます。もちろん私も専門家ではないので、より詳しく正確な情報が知りたい!と思ってくれた生徒の皆さんは、ぜひ筑波大学のHPを見に行ってください。

 

さて、皆さん、突然ですが、土壌とは何かご存知ですか?

もちろん私たちの身の回りには土があります。ですが、学問的な視点から「土壌」を見たことは少ないと思います。また、土・土壌といっても「どの範囲までを」単一の土壌として捉えるかといった疑問もありますよね…

土壌の定義について確認してみましょう。

「A層-B層-C層を基本とする各層の順序や厚み、形態を判別することができる程度の大きさを持つものを土壌の最小の単位(a soil)とする」

何だかよく分からない層の名前が出てきてしまいましたね。

そもそも土壌には層があります。私たちが普段目にしているのは一番浅い層で、微生物の働きによって枯葉が分解されるなどのプロセスを経て、有機物が集積しています。この層がA層と呼ばれます。その下にB層、C層があります。それぞれ特徴を持った層が積み重なっているのが土壌です。

身近なものですが、改めて考えて見ると奥が深いですよね。

 

筑波大学には、土壌に放射性同位体が吸着することを用いて、土壌がどのように移動しているのかを解明しようとしている先生や、放射性同位体がどのように土壌に吸着するのかを研究している先生がいらっしゃいます。ブログでは書ききれない、社会的意義が大きく、そして何より非常に興味深い研究について知りたくなった方はぜひHPを見に行ってください!

 

 

次回のブログでは実験・野外実習について紹介します。

 

明日のブログ担当は高木先生です。

お楽しみに!

 

2023年 3月 6日 大学での勉強ってどんな感じ?~水文科学編その3~

皆さんこんにちは!

月曜日担当の澤です。

 

さて今回は水文科学編の最後として、私自身が今年度参加した実験や野外実習のことについてお話したいと思います。

 

 

水文科学分野の授業でも、大気科学分野の授業同様、春学期と秋学期にそれぞれ授業があり、それに加えて長期休み期間中の野外実習がある、という感じでした。

 

水文科学分野の授業では、私たちの生活に欠かせない水について学ぶ、ということは、先々週や先週のブログでお話した通りです。

では、実験の授業ではどんなことをやっていると思いますか?

私自身3年生になるまでは学期をフルに使って実験を行う機会がなく、正直よくわからなかったのですが、今年に関しては、学内の井戸や学外の河川での測定や、研究室での分析の様子などを学ぶことができました。

 

特に印象に残っているのは同位体分析の授業です。

水文科学分野の授業を取っていると、同位体分析によって水の起源を調べる、という研究自体にはよく触れます。

同位体については高校化学の教科書の最初の方で学ぶと思います。特に放射性同位体について、その分析をすることで年代測定ができる、ということは、耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

採取した水の同位体分析を行うことで、その水がどんなルートを通って採取場所までたどり着いたのか、その水はどのくらい標高で降水として地上に到達したのか、といった情報が得られます。詳しい説明は割愛しますが、知識として知ってはいたことを実際に目の前で確認したり、得られたデータから考察を進めたりと、非常に興味深かったです。

 

水文科学に限ったことではありませんが、教科書や講義で身に付けた知識を自分の目で確認したり、自分の手で再現したり、といったことは、大学の実験の授業の魅力のひとつだと思います。

理系学部に進学する皆さん、ぜひ大学では実験の授業も履修してくださいね(必修科目になっている場合が多いと思いますが)。

 

さて、来週からは、環境動態解析学分野のお話に移っていきたいと思います。

ぱっと分野の名前を聞くだけではどんなことを研究するのかイメージが湧きにくいと思います。私もそうでした。ですが、私たちの生活にも深く関わっている分野です。簡単ではありますが、勉強できることやその魅力をお伝えできればと思います!

 

明日のブログ担当は高木先生です。

お楽しみに!

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